2011年06月28日
【From America】「うずら」

日本の皆さん、お宅の近くにはどんな野生動物がいるでしょうか? 都会でも田舎でもそれぞれの環境で、違った野生動物がいるはずです。都会には、雀やカラスはどこにでも居ますね。それを可愛いと思うか? それとも我々人間に被害を及ぼす「困り者」と思うかは、それぞれの立場によって見方は様々でしょう。カラスが生ゴミをあさって散らかすことに対して、都会の皆さんは「困った現象」と捉えていると思います。
私の住んでいるラスベガス郊外には、野うさぎと野生の「うずら」がたくさん生息しています。日本の皆さんにとって「うずら」といえば、スーパーで見かけるあの小さな「うずらの卵」が一番身近なものでしょう。卵は知っていても、「うずら」がどんな鳥か? ということを知っている方は少ないのではないでしょうか? アメリカのうずらは日本のうずらよりすらっとした細身に見えます。
鳥の世界はどの種類でも同じですが、オスの方が美しいのです。「うずら」に関して言うならば、頭の上に「?マーク」のような「トサカ」が付いているのがオスで、なにも飾りがないのがメスです。初夏の今頃は、たくさんの小さな子供たちを連れて、鶉の行列をあちこちで見かけます。それは可愛らしい光景です。
可愛らしいだけなら良いのですが、住宅街の庭に穴を掘って荒らしています。一体 何をしているのでしょう? 鶉だって生きていかなければなりません。子供が生まれれば、今まで以上に食料が必要になるでしょう。食料を見つけることは一番大切なサバイバル行為です。どうやら土の中にいる虫を探しているようですが、あの小さな体で上手に(?)穴を掘ります。人間にしてみれば、穴を掘られて庭が荒らされる、家の前の歩道に土が飛んでしまうので一日何回も掃除しなければいけない、などの困った現象が起きます。
また、野ウサギは菜食動物ですから、庭にある低木の若芽を食べてしまいます。彼らにとっては柔い若芽は一番のご馳走です。あまり若芽を食べられすぎて丸坊主になった低木は枯れてしまうことさえあるのですから、我々人間にとっては困った現象です。
退治法は何がよいのか? 日本ではカラスにやられないように、生ゴミに網をかけていますね。我が家の周辺では、衣類に虫が付かないようにと使う「ナフタリン」を地面に散らして「臭い作戦」にしたり、農家で昔使っていた「かかし」の現代版で使い古しのCDを枝につけて、太陽の反射でまぶしくして「視覚作戦」に出たり、と様々な策を講じていますが、どうも今のところ野生動物に軍配が上がっています。
人間も動物もお互いに害を及ぼさずに快適に生きていくというのは、どこに住んでいても難しいことですね。
aokijuku at 00:00│コメント(0)│