2011年02月26日

魔法の粉

島根県に出張した際には、必ず行く小料理屋さんがあります。
数年前までは関西の大型ホテルの料理長をされていたそうで、とても納得のできる味付けをしてくれます。素材は獲れたての日本海の幸ですから、言うことはありません。
その板さんからホテル料理長の時のことを聞いた話です。
ある団体さんより、お椀の汁の味がまずいと言われて支配人が飛んできたそうです。ちゃんと丁寧に出汁を取った自慢の一品だったそうです。
返された物を味見しても、自我自賛の味で、全く問題ないと言ってもお客様は納得しませんでした。
板さんは「またあれか・・・。」と言って弟子に「魔法の粉」を入れさせました。

そして、お客さんに出し直したところ「おいしくなった」と絶賛されたそうです。

「魔法の粉」とは今では「うまみ調味料」と呼ばれている「味の素」です。

料理人としてはできれば使いたくないそうですが、入れないとお客さんから「味が薄い」とか「味が変」と言われ客足にまで影響するため、仕方なく常用することになったそうです。

・・・。


aokijuku at 10:04│コメント(0)

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