2011年02月01日

【From America】「アメリカの排水溝」

street_drainageアメリカのウインドゲイト緑です。
最近の世界的な異常気象には驚かされますね。日本では昨年の夏の異常な暑さで、熱中症患者続出。地球温暖化の影響か? と思いましたが、この冬はアメリカ全土を異常な寒さが襲っています。あちこちで大雪が報告されています。

私の住んでいるラスベガスは一年のうち310日くらいは晴れているというほど雨の少ない地域です。雨が降っても日本の「通り雨」のような感じで、あっという間に晴れてきます。砂漠なのですから当然と言えば当然です。しかし数年に一度という頻度ですが、激しい雨が降ることがあります。そうなると「洪水」になってしまいます。

日本でもたまにはTVニュースになるような画面で、道路のマンホールから雨水が噴水のように溢れている状態をご覧になったことがあるでしょう。予想を超える雨水が大量に流れてきた場合、処理しきれなくて噴水状態になって溢れるということが起こるのだと思います。ラスベガスではこの洪水が唯一気をつけなければいけない天災といえるでしょう。

日本の道路の排水溝といえば、昔はU字溝の上にコンクリートのふたをしている時代がありました。それがL字溝に替わり、一定の間隔で穴の開いた排水溝が備えてあります。そのふたの部分は水が流れるには充分な穴が開いていますが、枯葉やゴミが流れていかない程度に工夫してあります。

アメリカの道路に備え付けてある排水溝は、日本の排水溝に比べるとそれは大きな穴が開いています。写真をご覧になってみてください。低い部分が道路で、一段高くなっている部分が歩道です。その間にはバーが一本渡してあるだけで格子状になっていません。写真ではちょっと分かり難いかもしれませんが、このバーの間の広さと言えば、日本の電車のホームと電車の間が広く開いている状態と同じくらいです。

アメリカの映画を見ていると、洪水状態になったら子供が流されて排水溝の中に飲み込まれてしまうシーンが出てくることがあります。あれは映画の世界だからなのだろう、などと思っている方も多いかもしれませんが、実際に排水溝の大きさを見れば、それが映画の中の作り話ではないことがお分かりになるでしょう。

私は日本のある駅で、3歳くらいの男の子がお父さんと一緒に電車に乗ろうとして、誤って電車とホームの間の隙間に落ちてしまったシーンを見ました。幸いにもお父さんが大急ぎで子供を引き上げ、電車も出発を遅らせましたから、大事には至りませんでした。しかし、あのくらいの隙間でも子供が落ちてしまうのですから、洪水になったら当然、映画のシーンのように子供が流されて排水溝に落ちてしまう可能性は充分にあるでしょう。この排水溝のサイズ、私の目には危険に思われてなりません。

日本のように道路で遊んだりする子供がいないので心配ないのでしょうが、キャッチ・ボールなどしていたら当然ボールが転がって排水溝にはまってしまうこともあるでしょう。それを取ろうとした子供が落ちてしまうという事故が起こる可能性もありそうな気がします。それよりも、日常のこととして枯葉や木の枝などのゴミが全部落ちてしまいそうな気もします。

日本の道路整備、特に排水溝の穴のサイズやデザインは上手く考えられているのだと改めて感心しました。

midori_windgate at 00:00│コメント(0)

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