2010年02月17日

アートアドバイザーの仕事 1

私がたずさわってきました美術の仕事など今日までにいたる経過などを簡単に書かせていただきます。当画廊は1970年代に京橋にてスタートいたしました。

初めての展覧会は「 熊谷守一 書展 」でした。熊谷さんは画家ですが彼の文字は稚拙なようでいて何者にもとらわれない無邪気で恬淡とした品格のある書でした。
 有名な文学者である福永 武彦氏が熊谷さんの作品集に讃をよせておられましたのでまだ未熟で恐れを知らない私は福永氏に電話して文章の一部を私の画廊でする展覧会の案内状の文章に使わせてほしいとお願いしたものでした。

西洋版画との出会い

1980年代半ばから海外に出かけ西洋版画を扱うようになりました。日本では版画はマイナーなものであり複数芸術であるため本当の素晴らしさが評価されるまでにはまだ時期的にも早く未熟だったように思えますが純粋なしかも熱信なコレクターたちに支えられ、また、公立美術館にも納入する機会が多々ありました。
 技法が多様な絵画のなかで私は主に版画を専門といたしましたのは一流の作品がまだ私でも入手できたからです。ゴヤ、レンブラント、ションガウワー、カロなど古典版画から近代のムンク、ピカソ、ロートレツク、クレーなど枚挙に暇がありませんが歴史をひもとく感じで作品を購入し展覧会を企画したりいたしました。予算の許す範囲で小冊子もつくりました。

ドイツ表現派たちの作品に魅かれて

頽廃芸術家としてヒトラーから弾圧をうけた女流画家、ケーテ、コルビツツや彼女と同時代に生きた彫刻家エルンスト、バルラハなどに私自身が強い共感を覚え版画や素描の展覧会を度々開催いたしました。

 沖縄 佐喜真美術館
 長野県 上野誠 版画舘「ひと、ムージアム」
 山梨県 フィリア、美術館
 福岡県 福岡市立美術館

上記の美術館などでこれらの作家の作品をまとめてみることができます


aokijuku at 00:05│コメント(1)

トラックバックURL

この記事へのコメント

1. Posted by いぶり みなこ   2010年02月17日 09:05
浅野さん こんにちわ
ブログはじめられたとのメールいただき、早速お邪魔いたしました。

ニューヨークで偶然お会いして、ずいぶん時がたちましたね。
アートアドバイザーのお仕事、とっても素敵だなあと思います。

人はどうしてアートに惹かれるのでしょうか?
なぜ、家や会社にアートを取り入れるのでしょうか。
そしてなぜ、ビビッと感じる絵もあれば、まったく意味不明にしか感じられない絵があるのでしょうか?

古代、石器時代から洞穴に絵を残してきた人類は、アートと切っても切り離せない関係なのかなと思います。

私はまったくアートには素人ですが、それでも、やはりひと目ていいなあと思うものは、もちろんコピーでいいから家の壁に飾っておきたくなります。

アートアドバイザーのお仕事というのは、そういうビビッと出会うチャンスを・・・わかりやすくいうと、アートと人や会社を取り持つ仲人のような存在なのかなと思いました。

コメントする

名前
 
  絵文字
 
 
月別の記事一覧
最新コメント