2010年02月02日

【From America】「バレンタイン・デー」

Valentine04アメリカのウィンドゲイト緑です。
2月14日といえば、バレンタイン・デーですね。日本では「一年に一回だけ女性から男性に愛を告白しても良い日」ということで女性から男性にチョコレートをプレゼントする日、とされています。最近は「義理チョコ」が横行していますから、この「女性から男性に愛を告白うんぬん」の意味は少々薄れてきたかもしれませんが、それでもチョコレートの売り上げは確実に伸びています。しかし、この習慣は世界的に見ても「日本だけのちょっと不思議な習慣」のようです。

過日、NHKのテレビ番組で「日本のバレンタイン・デーにチョコを贈る文化を創った仕掛け人」がインタビューされているのを見ました。やっぱりそうだったのですね。製菓会社の仕掛け人でした。2月は売り上げが落ちる月なので何とか売り上げを上げたい、と考えたのがこの人です。その仕掛けは大成功を収めましたね。

Valentine03では、欧米ではどのようにバレンタイン・デーを祝っているのでしょうか? 
アメリカのバレンタイン・デーでは、基本的に男性から女性にプレゼントを贈る習慣になっています。しかも、チョコレートとは限りません。女性の好みそうな品である、お花、動物のぬいぐるみ(テディー・ベアーなど)、風船、ジュエリー、チョコレート、中にはセクシーな下着などもプレゼントの対象になります。狭い意味でのバレンタインは男性から女性へ、でしたが、それが広い意味で「愛しています」ということを表現する機会に変化してきて、幼稚園の子供たちが両親や祖父母に「I love you」というメッセージのカードを作成したり、女友達同士が友情を表現する意味でカードを贈り合ったり、という具合になってきました。今のアメリカでは誰から誰へという決まりはなく、皆がカードを贈り合っています。アメリカのカード・ビジネスは実に盛んです。奥さんやガールフレンドがご主人やボーイフレンドにカードを贈ることはありますが、日本のようにチョコレートを添えなければならない、ということはありません。

日本では「愛しています」という言葉はなかなか言い難い言葉であり、男女の愛に限られるというイメージがあります。従って、ちょっと恥ずかしくて言えない言葉、ということになります。一方、英語のLOVEにはもっと広い意味での愛(神の愛、家族間の愛、友情などを含む)の意味があります。アメリカのバレンタイン・デーは、身近な人、親しい人に対して愛を表現する機会になっています。

日本には「以心伝心」という言葉があり、「言わなくても判るだろう」と思ってしまうことがあります。しかし、アメリカでは、普段、気にかけている人に「アナタのことを思いやっていますよ」ということをカードやプレゼントで表現して、きちっと伝えることをよしとする文化があるので、このようなバレンタイン・デーの祝い方になったのではないかと思います。

midori_windgate at 00:00│コメント(0)

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