2016年11月
2016年11月15日
【From America】「スーパーバグ」
アメリカのウインドゲイト緑です。
一つの病気を治す薬が発明されれば、また別の病気が流行し始める、ということの繰り返しで、世の中から病気が無くなることはありませんね。「人間は生まれた時からずっと病気との闘いをしている」と仰った医学博士がいますが、正にその通りです。
今、アメリカのミリタリー病院研究所では「スーパーバグ」と呼ばれる「抗生物質が効かない病原菌」に対する対策を研究しています。というのも、2050年までには年間10億人の人がこのスーパーバグで死亡するであろうと予想されているからなのです。その数は癌で亡くなる人数を上回ると云われています。抗生物質が効かないとなると、今の医学では治す薬が無い、ということになります。さあ、大変!
2050年までにはかなりの時間がありますから、きっとこのスーパーバグをやっつける強い味方の新薬が開発されるだろうと期待していますが、それがいつの事か? 誰にも分かりません。さて、今の私達に出来ることが何かあるのでしょうか? それは抗生物質の乱用を止めることだそうです。以下の3ステップを守って、新たな奇跡の新薬の開発を待つことにしましょう。
一番:必要な時にだけ抗生物質の薬を飲みましょう。
二番:処方された抗生物質はしっかりと飲みきりましょう。
三番:予防注射を毎年受けましょう。
そろそろインフルエンザの予防注射の時期になりました。皆さん どうぞ風邪やインフルエンザに気をつけて、来る冬を乗り切りましょう。

今、アメリカのミリタリー病院研究所では「スーパーバグ」と呼ばれる「抗生物質が効かない病原菌」に対する対策を研究しています。というのも、2050年までには年間10億人の人がこのスーパーバグで死亡するであろうと予想されているからなのです。その数は癌で亡くなる人数を上回ると云われています。抗生物質が効かないとなると、今の医学では治す薬が無い、ということになります。さあ、大変!
2050年までにはかなりの時間がありますから、きっとこのスーパーバグをやっつける強い味方の新薬が開発されるだろうと期待していますが、それがいつの事か? 誰にも分かりません。さて、今の私達に出来ることが何かあるのでしょうか? それは抗生物質の乱用を止めることだそうです。以下の3ステップを守って、新たな奇跡の新薬の開発を待つことにしましょう。
一番:必要な時にだけ抗生物質の薬を飲みましょう。
二番:処方された抗生物質はしっかりと飲みきりましょう。
三番:予防注射を毎年受けましょう。
そろそろインフルエンザの予防注射の時期になりました。皆さん どうぞ風邪やインフルエンザに気をつけて、来る冬を乗り切りましょう。
2016年11月12日
ビュッケブルグ歳時記 143
いい人と悪い人 ー 複雑な区別をめぐっての話 つづき
また、ご主人のシリア人は彼女の庇護権授与の不確かさから、ドイツ滞在に疑問があるため、語学講習も第一期だけで止めてしまったとも云っていました。
隣組になったこのような難民の様相を、同僚のアンケに話した時の彼女のコメントは次のようでした。「あああ、なんにもしないで毎日を過ごしている彼等の生活補助金のために、私たちドイツ国民は67歳まで営々と働かされるのよ。それに次々に子どもが生まれれば彼等は育児手当(第1子 190ユーロ、第2子 190ユーロ、第3子 196ユーロ、第4子以上 221ユーロ)だけでも食べて行かれるようになるのよ!」と、国の福祉政策にまでおよぶ厳しい批判でした。55歳の彼女が属する職業励行期世代の意見かもしれないと思いながら聞きました。そしてこれは、難民受け入れ反対の人達の意見でもあり、AfDなどの右翼党の勢力が大きくなっている主な原因でもあるのかとも思います。
そして、ビュッケブルグという小都市の片隅で起ったブレーン事件のあった
1週間後に、ドイツで起ったかもしれない、パリ・テロを上回る大悲劇の予想施行者 シリア人、アル・バクルが逮捕されたのは日本にも報道されたことと思います。
22歳のバクルは2015年にミュンヘンから入国、3年の滞在許可を得ています。今年の6月から ISテロリストとしての嫌疑がかかり、8月には住んでいた
ケムニッツ市のアパートに捜査隊が押し入ったのですが逃亡。残っていたのは爆発力の大きい化学薬だけでした。その後、ライプチッヒ市の駅で、泊まる宿を探していた時、同国人の兄弟が助けとして、自分たちのアパートを提供したようです。
しかし助け人の兄弟は、この逃亡者の身元に気づき、計画テロの犠牲の大きさを思ったり、現に自分たちを受け入れてくれているドイツ国への忠義心のため(かどうかはメデイアでは報道されていないので不明ですが)バクルの脚と手首を縛って動けなくして警察に通報したことで逮捕となり、空前の悲劇からこの国を救うことが出来たのです。
バクルは逮捕された2日後、拘置所で自殺により果てました。
ここに、いい人と悪い人の例が明瞭に見えるように思われます。
同国人を警察に密告することは、そこまで判断するには相当の考えと決心が必要だったと思われます。ここでの複雑さは人道的なものや法的なものなど、とても難しいことだと思われます。
バクル事件は、彼の自殺と、それを予期しえなかった検事局への批判と、
カタストローフェを免れてほっとした国民を残しました。が、もう一つ残ったものに、救助者である通告者兄弟があるのです。彼らの正面からの写真は無く、後ろ姿の写真も、いつも上着に着いた頭巾をかぶっている姿なのです。
彼らが正面を向ける日が近いことを願って止みません。
わたし個人としては、隣り組のブレーン探しのフッサムを善い人と判断したのが正しかったかと、なんとなく安心しているのですが、人の善非の区別の難しさを、改めて知らされた気がしています。
また、ご主人のシリア人は彼女の庇護権授与の不確かさから、ドイツ滞在に疑問があるため、語学講習も第一期だけで止めてしまったとも云っていました。
隣組になったこのような難民の様相を、同僚のアンケに話した時の彼女のコメントは次のようでした。「あああ、なんにもしないで毎日を過ごしている彼等の生活補助金のために、私たちドイツ国民は67歳まで営々と働かされるのよ。それに次々に子どもが生まれれば彼等は育児手当(第1子 190ユーロ、第2子 190ユーロ、第3子 196ユーロ、第4子以上 221ユーロ)だけでも食べて行かれるようになるのよ!」と、国の福祉政策にまでおよぶ厳しい批判でした。55歳の彼女が属する職業励行期世代の意見かもしれないと思いながら聞きました。そしてこれは、難民受け入れ反対の人達の意見でもあり、AfDなどの右翼党の勢力が大きくなっている主な原因でもあるのかとも思います。
そして、ビュッケブルグという小都市の片隅で起ったブレーン事件のあった
1週間後に、ドイツで起ったかもしれない、パリ・テロを上回る大悲劇の予想施行者 シリア人、アル・バクルが逮捕されたのは日本にも報道されたことと思います。
22歳のバクルは2015年にミュンヘンから入国、3年の滞在許可を得ています。今年の6月から ISテロリストとしての嫌疑がかかり、8月には住んでいた
ケムニッツ市のアパートに捜査隊が押し入ったのですが逃亡。残っていたのは爆発力の大きい化学薬だけでした。その後、ライプチッヒ市の駅で、泊まる宿を探していた時、同国人の兄弟が助けとして、自分たちのアパートを提供したようです。
しかし助け人の兄弟は、この逃亡者の身元に気づき、計画テロの犠牲の大きさを思ったり、現に自分たちを受け入れてくれているドイツ国への忠義心のため(かどうかはメデイアでは報道されていないので不明ですが)バクルの脚と手首を縛って動けなくして警察に通報したことで逮捕となり、空前の悲劇からこの国を救うことが出来たのです。
バクルは逮捕された2日後、拘置所で自殺により果てました。
ここに、いい人と悪い人の例が明瞭に見えるように思われます。
同国人を警察に密告することは、そこまで判断するには相当の考えと決心が必要だったと思われます。ここでの複雑さは人道的なものや法的なものなど、とても難しいことだと思われます。
バクル事件は、彼の自殺と、それを予期しえなかった検事局への批判と、
カタストローフェを免れてほっとした国民を残しました。が、もう一つ残ったものに、救助者である通告者兄弟があるのです。彼らの正面からの写真は無く、後ろ姿の写真も、いつも上着に着いた頭巾をかぶっている姿なのです。
彼らが正面を向ける日が近いことを願って止みません。
わたし個人としては、隣り組のブレーン探しのフッサムを善い人と判断したのが正しかったかと、なんとなく安心しているのですが、人の善非の区別の難しさを、改めて知らされた気がしています。
2016年11月08日
【From America】「あなたにとって幸せになれる曲は?」

音楽は人の気持ちを和ませてくれたり、勇気を与えてくれたり、と聴く人のその時の気分に大きく作用します。誰にも「私の大好きな曲」というのがあるはずですね。
この度、世界中の人が一番幸せを感じる曲が発表されました。一番に輝いたのは クイーンの「Don’t stop me now」でした。続いてアバの「ダンシング・クイーン」。ビーチボーイズの「グッド・バイブレーション」でした。日本人だけを対象に調査を行えば、当然 日本語の曲が選ばれることになると思いますが、この3曲とも英語で歌っているものの日本の皆さんにもお馴染みの曲だと思います。興味深いのは どれも今の流行の曲ではなく、以前にヒットした曲ばかりです。いつまでも人々の心に響く曲というのは、正に「名曲」という言葉に値する曲なのですね。
さて、あなたにとって一番幸せにしてくれる曲とは何でしょうか? これを機会にご自分の携帯電話やipod に入っている曲を再確認してはいかがでしょう?
2016年11月01日
【From America】「アメリカ大統領選挙間近」

世界中が注目しているアメリカ大統領選挙が間近になりました。日本でもこの選挙のニュースはたびたび報道されていると思います。
私は海外生活のエチケットとマナーに関する本で、「パーテイーの場所では、宗教と政治の話題を出すのはマナー違反である」と読んだことがあります。確かにパーテイーというのは社交の場であり、誰がどんな宗教を信じているか? 誰がどんな政治に対する意見を持っているか? というのは分かりません。楽しいはずの場所で思ってもみない激しい議論になって、お互いに譲ることが出来ず、パーテイーが台無しになることを避けるための賢いアドバイスであると思い、私はずっとこのルールを守っています。しかし、実際にアメリカで友人宅のパーテイーに伺うと「マナー違反が多い」です。数年前に私が経験したのは、パーテイーで初対面の韓国人女性。私が日本人であると知ると即座に慰安婦問題を持ち出しました。完璧にマナー違反です。
さて、今回の大統領選挙は大接戦と予想されていて、皆さんが話題にしたい一番の興味の焦点であることは間違いありません。アメリカ人は日本人に比べると選挙に対して積極的であり、自分の支持している人の名前のステッカーを車に貼ったり、家の庭先にプラカードを掲げたり、と右を見ても左を見ても政治のことで一杯です。選挙前のパーテイーでは「マナー違反」が続出することは必至ですね。