2016年10月

2016年10月25日

【From America】「世界中の善意」

GoFundMe01アメリカのウインドゲイト緑です。

先日、実に心温まるニュースをTVで見たのでご紹介したいと思います。
日本の皆さんは「GoFundMe」というインターネットのサイトをご存知でしょうか? インターネット上で募金活動をして、様々な人達を助けましょう、という活動です。

シカゴに住む老夫婦は89歳になっても、毎日アイスクリームを売って歩かなければ生活が出来ず リタイアすることが出来ませんでした。更に、最近になって頼りになるはずの娘さんが亡くなってしまったのです。この老人を助けよう! と当初3000ドル(約30万円)を目標に始めた活動に世界中の人が賛同して、なんと384,290ドル(約3900万円)ものお金が集まったのです。
GoFundme03生きる希望を無くした様子の下を向いてただアイスクリームのカートを押しているこの男性の写真が多くの人の心を動かしたのだと思います。
多くの方の善意で心が温かくなりアイスクリームも溶けてしまいそうな良いお話ですね。

インターネットのお蔭で世界が一段と狭くなりました。様々な募金をつのる団体が多くのお金を運営費などと称して取ってしまうため、本当に必要なところにはほんの一部しか届かない、という悲しいニュースも後を絶ちません。このように標的を明らかにして「この人を助けて欲しい」と画像入りで訴えると、人の心を強く動かすのかもしれませんね。


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2016年10月22日

ビュッケブルグ歳時記 142

いい人と悪い人 ー 複雑な区別をめぐっての話


 先々週のあるおだやかな秋の日の午後、玄関のベルを鳴らす人がいました。用心のため、扉を開ける前に必ず「どなたですか」と問い、きちんとした答えがあった時にのみ戸を開けることにしていますので、この時も同様にしました。「近所の者です」との男性の声に聞き覚えが無かったので、鎖はかけたままドアを数センチ開けました。そこに立っていたのは、半年前に向いのアパートに引っ越して来た、近東人に見える青年でした。もう一人、青年を伴っていました。「僕は向かいに住んでいる者で、これは友人です。お邪魔して申し訳ありませんが、遊びで飛ばしていたブレーンがお宅の屋根裏に入ってしまったので、取らして下さい」と手にした
ブレーンの操作器を見せながら、用事をたどたどしいドイツ語で説明しました。
ブレーンというモノ、物体については一応知っていました。
 用向きは判ったものの、屋根裏に上がるには2階に上がり、天井にある開け蓋のような簡易扉を使うことになるので、家の中全体を知られることになるのだと躊躇心が湧いたので、外から梯子を使うかのごとく「屋根に登るといってもそんな高い梯子は無いし、どうする積もりですか」とか、「そんな危険なことの責任は持てませんよ」などと聞きながら様子を観察しました。
 引っ越し以来、窓越しに見かけることはあったのですが、距離的にはっきりした顔つきを見ることは不可能でした。幼児のいる家族を持つシリアからの難民だとの噂は聞いていました。数分の間にした判断は、家に入れても「大丈夫だろう」でした。青年の印象がどちらかといえば明るかったこと、一人ではなく友人を伴っていることなどを考えたのだと思います。OKしました。
 家に入った彼等は簡易扉を開いて屋根裏に上り、たちまちブレーンを手にして嬉しそうに降りてきました。そして扉を片ずけた後には少々埃とゴミが残りました。「掃除しますからこのような機械を貸して下さい」と、ズーズーという声とともに掃除機を要求するので渡した所、きれいに掃除をしてくれました。そして「お礼にアラビア・コーヒーをご馳走しますから一緒にいらして下さい。ワイフと子どもを紹介します」と招待されたので同行しました。難民の現状を直に聞けると思ったのが、主な理由だと云っては失礼に当たるかなと思いながら。


 この機会に知った彼等の現状を書いてみます。奥さんはコソボからの難民で、彼女は小学校卒業までドイツで過ごし、ですからドイツ語の苦労はない、その後、自由意志で両親と共にコソボに帰還したのだがそれが最大の誤りだったと云っていました。これが為に自分には今回の庇護権要請が許可されない。そして、シリア人の彼には許可権が既に下りているのだが、母国からの婚姻必要書類が送られて来ないため、自分たちは結婚出来ないのよと云うのです。そして、6ヶ月後には2人めの子どもが生まれると聞いたときには驚きました。「この子達に対する父権を認める証明は書いてもらう積もりだけれど」と付け加えてはいましたが。
 ドイツ語で話し合えることから奥さんと話すことが多かったのですが(夫婦間の会話は英語とのこと )、今の彼等はドイツ政府からの生活補助金で生活している
とのことです。「私は大学にゆきたかったのですが、そうすると補助金をもらえなくなるので出来ない」「主人はシリアに居たときは成功実業家だった」そうです。
これはシリアからの難民は経済的に恵まれた人が多いという新聞記事を裏付けています。彼は多分財産を持っての難民なのでしょう。だからかどうかは判りませんが毎日家に居るのです。仕事を探しているわけではない、とは奥さんの言葉です。       
                           つづく



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2016年10月18日

【From America】「EKGが手軽に携帯で」

EKGアメリカのウインドゲイト緑です。

携帯電話は本当に便利で、これでもか! というほどの沢山のアプリがあります。若い人は苦労せずに使いこなしているでしょうが、中高年はそれを十分に利用しているか? というのはちょっと疑問です。しかし、これはぜひとも覚えていただき、利用すると良いと思われるのが 携帯電話でEKG検査が出来る、というものです。

アメリカ人の死因の一位は「心臓病」です。アメリカの医療システムは日本と違い、お医者さんは全て予約制ですから、日本のように「具合が悪い、それじゃ 明日の朝 お医者さんに駆け込もう」というわけにはいきません。勿論、命に関わるような緊急の場合には病院のERに駆け込めばよいのですが、そこまでではない。でも お医者さんに診てもらいたい。検査をしてもらいたい。という場合にとても不便で不安になるものです。

心臓病の持病があればなおさら心配はつのるでしょう。そんな時に、携帯電話にEKGのアプリが搭載されていて、写真のような小さな道具に指を乗せるだけでEKG検査が出来るとしたら、どんなに多くの命が助かるだろうと思います。お年寄りにもこれはぜひとも覚えておいてもらいたい携帯電話の使い方ですね。今後、このアプリの活躍に期待したいと思います。





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2016年10月11日

【From America】「スーパーナース」

アメリカのウインドゲイト緑です。

super nurse 02日本の病院では、お医者さんも看護士さんも白い制服を着ているのが普通でした。しかし、最近になって淡いピンクやブルーなどの制服も出てきて、院内がちょっと和やかな雰囲気に包まれてきていると感じます。
一方、アメリカの病院やクリニックでは 看護士さんの制服は実にカラフルで季節感あふれるものが多いです。この時期ならハロウイーンにちなんだプリント柄などを多く見かけます。

先日、TVのニュースで話題になったのは 季節感を取り入れた制服ではなく、小児科のナースが様々なスーパーヒーローの格好をして入院中の子ども達を励ましながら治療する、という光景でした。そのコスチュームの凝っていることと言ったら、ハロウイーンのコスチューム・パレード顔負けの素晴らしいものです。入院中の子供達に少しでも笑顔を与えたい、という想いからの発案だそうですが、それを受け入れている病院側の懐の大きさにも感心しました。

super nurse01痛くて大嫌いな注射でも、バットマンやスパイダーマンが来てするのなら、ちょっと気分が変わって子供達も勇気をだして腕を差し出してくれるのではないでしょうか?


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2016年10月08日

ビュッケブルグ歳時記 141

民主主義の中の「自由権」の意味


 ややこしい標題になりましたが、今この国の持つ最大の難民問題は、言い換えれば、イスラム教徒が多くなるということでもあるわけで、次々に起る難事はドイツの憲法である基本法の解釈法にまでおよぶ様々な考え方を示してくれます。その一つをご紹介してみます。


 イスラム教徒の女性は往々にして顔や身体を着るものによって覆う、ということは既知のことだと思います。
 彼女達の着方には、次の4通りがあるようです。一番知られているのがスカーフなどで、頭髪、耳、首部を隠す軽い覆い方です。次の段階 は黒か茶色の大布で頭頂から足先までを覆う形。顔は覆われていないので現れている。次はこれも黒の布によるケープで全身を覆うのですが、開いているのは目の部分の切れ目だけという、ニーカッブとよばれる厳格なもの。厳格さがもう一段上がると、ブルカと呼ばれる、タリバーン派の女性が着る、目の部分が透かしてある布で顔も覆うという、頭から足先までを青色の全身ケープで覆う型です。この4種が代表ですが一般にブルカという言葉が、イスラム女性の着方を総合して使われていますので、このブログもそのようにします。


 「女性が着るものによって身体を覆い、隠すという」ということが、「自由権」が存在する国の国民には不可解なことなのです。そこから、この習慣をどう扱うかがイスラム教徒の増加とともに、彷彿しているのです。先端を切ったのは8月に
フランスが今まで存在した、「海水浴にブルカは禁止」との法規を修正したことだと思います。「違う着方も許す」が、民主国の自由権だとして、全身を覆う海水着での海水浴を許可することにしたのです。さすがのフランスも修正を余儀なくされたわけです。
 このことはドイツでも話題となって議論されるようになっています。月初の新聞には 私の住む州の或る学校の9年生の一人が、上記の目の部分だけが開いているニーカップで授業に来ていることが、教育省で問題となり、規則違反として禁止するか否かでもめている記事がありました。禁止にするとこの生徒は不登校になり、義務教育規定に違反するわけです。


 これは一例ですが、イスラム女性の装い方にはいろいろな見方があるようです。
 民主国の自由権の下では、女性が顔及び身体を隠すということは、男女同権主義に反する。これは家長主義的考え方で女性を服従させる意味を持ち、ひいては女性
蔑視である、としてブルカ禁止を提唱する人達の論拠となっています。また社会的コミュニケーションには表情が必要だとする意見も同様です。
 

 面白いと思うのは、「自由権」についての考え方です。周りの人達の意見は様々です。上記のようにブルカ禁止を提唱する右翼意見も多くありますが、ある青年の意見に感嘆しました。彼は「我々全ての国民は基本法2条で、自己発展(成長)のための権利を与えられている。成長のために自由に自己表現することが出来るのだ。ドイツ女性でもミニではなく、身体を覆う装いも、したければ出来るのだ。
宗教の自由、言論の自由と同じだ。(アイデンテイテイ確認と裁判での証人役は除く)そしてこの自由権はドイツ国民だけではなく、この国にいる全ての人に該当するのだ」と云っています。
 グローバル的思考に思えます。

aokijuku at 07:37|この記事のみを表示コメント(0)
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