2016年06月

2016年06月28日

【From America】「鏡が伝えるメッセージ」

0628メリカのウインドゲイト緑です。

皆さんは「一番安全な交通機関は?」と聞かれたら、何と答えるでしょうか?
飛行機、と答える人は少ないと思いますが、実は事故の起こる数から言うと、飛行機が一番安全な交通機関だそうです。

飲酒による交通事故は世界中あちこちで起こっています。被害者も加害者もそれによって人生が大きく狂ってしまう飲酒運転をなんとか減らせないものか? と様々なキャンペーンが行われていますが、それでもなかなか飲酒運転は減らないそうです。

そこでロサンジェルスにあるバーのトイレのミラーある仕掛けをしました。トイレに入って用を済ませ、さあ手を洗おうと洗面台に向かうと、目の前の鏡から話しかけてくるのです。「君は何を飲んでるのかい?」こんな会話から始まり、自分が飲酒運転をして事故を起こし、どんなに後悔しているかということを 実際に飲酒運転で15年の刑に服役してフロリダの牢屋に居る人が、あたかもそのトイレにいる人に話しかけるかのような巧みなビデオ(前もって録音してあるもの)を流し、バーで飲んでいる人に直接訴えかける、という策です。

Candance Lightnerさんは、ご自分の娘さんを飲酒運転交通事故により亡くされて以来、飲酒運転撲滅のためにMADD(Mother Against Drunk Driving)を立ち上げ、様々な対策に力を入れてきました。このアイデアは功を奏しているようで 既に3000万回もの人がビデオを見ているそうです。
彼女は現在We Save Livesという組織のプレジデントとして活躍しています。
WeSaveLives.org にアクセスすると、このLAのバーのトイレの鏡に映るビデオを見ることが出来ます。

飲酒運転による痛ましい事故が少しでも減ると良いですね。
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2016年06月25日

ビュッケブルグ歳時記 134

ある一人の女性をめぐる政治小劇


 日本でも同じだと思いますが、この国でも国民の「不安の無い年金生活保障」は政治の大きな問題です。調査によると国民の5人に一人が不安無しと云い、3人に一人が老齢貧困に不安を抱いているとの結果が出ています。来年のドイツ連邦議会選挙は「年金問題選挙」と云われるほど、老齢での貧困をどう解決するかが各党の第一スローガンと云ってよいほどの重みを持っているのです。
 各党は既に選挙戦を開始しています。そこへある一人の女性が登場し、社会民主党の副首相と堂々と渡り合って議論をし、メデイアだけではなく世論を湧かせるという場面があったのです。今回はこの展開をご紹介して、この国では政治と国民が近いということ、ひいては政治が透明であるという証明にしたいと思います。


 建物清掃人(容易くいえば掃除婦なのですが、この国では職業を侮蔑すると取られるような呼びかたは避ける傾向があります)が職業のノイマンさん(57歳)はある時事トークショウ(その時のショウモットーは ”今日は少ない賃金、明日は老齢貧困”について)のゲストの一人として招かれました。彼女は”国民の党”と呼ばれてきたSPD=社会民主党を支持し、長年、労働組合員として職業上の問題解決に携わってきたということです。そしてその場を借りて彼女の不安を訴えたのです。「35年間建物清掃人として勤勉に働き、2人の子どもを成長させた。今、病気であるとの診断が下り、年金者となる67歳まで働くことは不可能になった。そこで年金予想額を調べた結果は、月725ユーロということで、この額では生きることも死ぬことも出来ない。このような境遇にある人は私だけではない、スーパーの会計係りやパン屋の手伝い人など同じ境遇の人が大勢居る」 
 そして「私が歩いてきた道に間違があったのでしょうか。SPDのモットーは重労働にはそれに応ずる報酬を約束する、ではなかったのですか」と訴えたのです。5月の出来事です。


 話が飛びますが連邦党として施政してきた社会民主党の人気は落ちているのが現状です。この現象に対して、この春、ガブリエル副首相は「SPDは昔のとおりの
庶民の党に戻ろう」との意志表示をしました。党の人気取り戻しのためかどうかは判りませんが、6月にあったSPD主催の公正についての議論会にノイマンさんを招いて、二人で質疑応答をしたのです。その場のノイマンさんは、こちらでは、口の前に紙をおかない、という表現をしますが、口にチャックをしない、という日本語と同じ意味で、自分の考えを躊躇無く発言して副首相と堂々と対話しました。「SPDは労働者の党ではなくなった。今の、6ガ月単位の労働条件は即刻、変えなければいけない。半年間では組合の仕事も目的を達するには短かすぎる。不満ばかりをくれる党に票をあげる人が少なくなるのは当たり前。格差社会をどうするの。私と同じ下層の多くの仲間達には老齢貧困が待っているのよ」等々。ある事を説明する副首相に向かっては「何故、いつもしゃべるだけで終わらせるの」と疑問、不満をぶつけ、実行無しを指摘して、満場の喝采を受けていました。


 ノイマンさんの発言で、はたして政治革命が起るかは不明ですが、ドイツが民主主義で社会主義的国家であることの意義を見直すきっかけではあると思います。
 また、アメリカ大統領候補者のサンダース氏の「革命は底辺から起るものだ。全国民のための経済を実現して格差を歯止めしたい」との主義を思い出します。そして政治に取って社会主義的考え方は大切なのだと教えられました。


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2016年06月21日

【From America】「買い物かごが変身」

0621アメリカのウインドゲイト緑です。

皆さんスーパーに買い物に行くと、買い物かごを使いますか? それともカートを使いますか?
大量の買い物をする予定で買い物メモを持って行く時には、最初からカートを使うでしょう。ちょっと一つ二つの買い物をする時には、買い物かごのほうが便利かもしれませんね。

しかし、一つ二つの買い物をするつもりで店に入ったものの、色々な品を見ているうちに「ああ、これも買っておこう」「思いがけない安売りだから、ついでに買っておこう」と最初の予定にない品まで買ってしまうことってありませんか? 探し物と同じで、買い物リストに書いてある品は見つからないのに、ふっとした時に思いがけない品物と出会うことは多々あります。
そうなると、買い物かごで用が済むと思っていたのに どんどん重くなり、「ああー、最初からカートにすれば良かったなあ」と後悔することはありませんか?

そんな時に便利なのが、写真にあるようなかごです。買い物かごでありながら、かごの下に車輪が付いていて かごの上部にあるもち手を広げると床を転がして引っ張ることが出来ます。これなら安心。一つで二役の仕事をしてくれる車輪付き買い物かごは、思いがけない買い物をしてかごが重くなっても安心の消費者の強い見方なのです。

安心して買い物し過ぎないように気をつけましょうね。


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2016年06月14日

【From America】「障碍者も活躍」

アメリカのウインドゲイト緑です。

IMG_1127日本でも様々な障害をもっている人達が、出来る範囲で社会に進出している場面を見かけますが、それでもアメリカに比べるとまだまだという感じがします。

先日、私は定期健診のために血液検査をしました。アメリカでは多くの場合、お医者さんのところで血液を採るのではなく、外部のラボに行って血液を採ってもらうことが多いのです。
私が予約の時間に行くと、担当になった方は自分の名前の札を見せて自己紹介をして「私は耳が不自由です。あなたの唇を読みますから 私のほうを見て話してくださいね」と言いました。耳が不自由ということは、彼の話す言葉も聞き取りにくいですが、用は足ります。てきぱきと仕事をこなし、健常者と全く変わらないスピードで作業を終了してくれました。

私は帰る途中で、あの人は自分の障害をものともせず、はつらつと働いているけれどここまでの道のりは大変だったのだろう、と感慨深い思いになりました。
アメリカン・ドリームという言葉があります。お金がなくても、学歴がなくても、肌の色が何色であろうとも、努力次第で誰でも成功するチャンスがあるといわれているアメリカです。でも、競争が激しいことも事実です。障害者だからということで、ハードルを下げることはしないはずです。障害をもっている人は最初のスタートからハンデイを負っているわけですから 唇を読むことをマスターするのは大変だったであろう、と想像します。そこから初めて健常者と同じスタートラインに立ち、ラボ・テクニシャンとしての教育を受けることになります。

私はこの方のお蔭で沢山の勇気をもらった気がしました。日本でもこれからもっともっと障害を持った人がそれぞれの場所で活躍していってもらいたいと思いました。


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2016年06月11日

ビュッケブルグ歳時記 133

ある政治家の暴言


 サッカーが国技のこの国では、今週末からフランスで始まるヨーロッパ選手権大会に、サッカーファンだけではなく、多くの市民がそれぞれナショナルチームに期待を持って応援していることは想像に難くないと思います。そのようなときに難民問題の影響から勢力を増した右翼党 AfD(= ドイツのための選択肢党)の副党首が、ある全国紙のインタビューでチームの一人を取り上げ、評釈したのですが、それへの批判が放出しているのが今のドイツです。
 取り上げられた選手とはジェローム・ボアテングで,彼は肌の色が濃いのです。
ガーナ人の父親とドイツ人の母親を持つことから見かけは黒人ですが、ベルリン生まれで国籍はドイツです。ベルリンで育っているので普通の市民と変わらない学校教育も受けているのです。サッカー才能だけは人より抜き出ていたわけです。また宗教もイスラムではなく、キリスト教信者ということです。サッカーファンの方はご存知だと思いますが異母弟のケヴィンもACミラン所属のサッカー選手です。
 ボアテングは2009年からナショナルチームに属し、デイフェンスが持ち場で、安定した防御技でチームを支えています。時折、キャプテン証を腕に巻いている試合もあります。このことは人間としてもチームを統率する力を持ち、団員が信頼を寄せていることを示していると思われます。


 ここで、どのような暴言評釈かをお知らせしなければなりません。


「ボアテングのような隣人を持ちたいと思う人は居ない」です。


 日本でもヘイトスピーチに関する法規が云々されていると聞きますが、ドイツでも人種差別や外国人憎悪はあってはならないことです。
 このインタービューが公開されるや否や様々な批判が、これも公開されています。「ボアテングやナショナルチームを政治的スローガンに使うのは悪趣味で、
けしからん」「ボアテングはたぐいまれなサッカー選手で、社会的にもいろいろと仕事をしている。若者の手本になるような人である」など。法務大臣も「このような発言は人種差別主義であり人間侮蔑を意味し、この発言は、自身が望まれない隣人だということを示している」と厳しく批判しています。 
 ボアテング選手自身はきわめて冷静にこのコメントを受け止めて、競技に差し支えはないということです。ただしテロ応酬をおそれて家族はミュンヘンに止めるということです。 


 日曜の夜8時半から1時間半のゴールデンアワーはミステリードラマが放映されますが、その後の1時間15分は時事トークショウの時間です。先週は、この暴言政治家とインタービューをしたジャーナリスト、法務大臣その他二人の人種差別専門家がゲストでした。発言者は「ボアテングが黒人だとは知らなかった」など、暴言の色合いを変えようとしていましたが、子どもでも笑ってしまうだろうと思われる、しどろもどろな弁解でした。
 右翼が長大すると市民にとって社会が危険になる可能性が有ると感じました。
そして人種差別を無くそうと働きかけていたボクサーのアリ氏の死を思い出し、彼の願いが叶えばいいと思ったことが、この番組を見終わった時の所感でした。



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