2015年12月

2015年12月29日

【From America】「ひつじ年」

1229アメリカのウインドゲイト緑です。

今年もいよいよ年末を迎えました。今年は皆さんにとってどんな年だったでしょうか?

2015年が「ひつじ年」であることから、私の住んでいるラスベガス近辺で野生の山ひつじを見たいとこの一年ずっと願ってきました。なかなか機会がなくて見られなかったのですが、つい先日、ひつじ年が終わろうとしているところにやっと姿をみせてくれました。

ネバダ州ミード湖近くの人家がある街道沿いの芝生でのんびりと草を食べていました。知り合いから聞くのは、大勢で群れをなして移動する山ひつじを見かけたという情報が多かったのですが、この時には雄の山ひつじが二頭、ちょっと離れた場所でそれぞれ草を食べていました。

2015年最後になって、「ひつじ年」に別れを惜しむように登場してくれた山ひつじに感謝しました。
今年も一年間、From Americaを読んでくださってありがとうございました。
来年もどうぞよろしく御願い致します。みなさん、どうぞ良いお年をお迎えください。
A Happy New Year!!

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2015年12月26日

ビュッケブルグ歳時記 123

テロの展開をめぐって 2

 先回はフランスと団結するための戦争参加を取り上げましたが、この国で時折耳に入る言葉に「正しい戦争」= gerechter Krieg =正戦論があります。
 日本では聞いたことがないように思うのですが、これはわたしの思い違いかもしれません。その場合は乞許。ドイツでは「この言葉は往々にして誤解して使われることが多いが、対IS戦争はこの論に当て嵌まる」という声も耳に入るので調べてみました。


 正戦論はローマ哲学者のキケロが言い出したことが始まりで、アウグステイが発展させ、スコア派神学が完成させた学論ということです。そして今では国際法上で戦争についての倫理的基準としてよく論議されているということです。


 内容を簡単に書いてみます。2つに分かれた内容を持っています。1.「戦争を始めるにあたって満たすべき条件基準」と 2,「戦争に許される行為の基準」です。
1. は、5つの項目が決められています。a)原因。唯一認められるのは正当防衛で、自分の国を敵から守ること。この中には自国民の生命を防衛することも含まれる。現在では隣の国の安全保持も含まれる。b)正戦は合法権威=国家によって宣言されなければならない。私的な団体には権威はない。c)平和をもたらすため、との目的がはっきりしていること。復讐、統治、経済利益などは目的として認めない。d)問題解決に残されているのが武器による闘いと認められる場合のみ許可。政治的な道ー話し合い、交渉、制裁の余地のある場合は不許可。e)合法的な勝利が予想される場合のみ。これが見えない場合は破壊行為となるわけで、合法ではない。
2. は2項目で条件次のとおりです。a)戦闘員と非戦闘員の区別がはっきりしていること。非戦闘員ー民間人や物を破壊する行為は許されない。b)戦争による余想損害と、戦争の予想費用の釣り合いがとれていること。


 ローマ帝国時代から西欧では聖戦を経てこのような学論になったようですが、一般の人は「正しい戦争なんてない」と思っている人が大部分だと思います。
 パリ・テロの後、フランスの怒りに同乗してドイツも武器を使うことになり反対する人が多いことは前回のプログでお伝えした通りですが、IS戦は正戦論の条件を満たすので戦争よしという意見もあるのです。オバマ大統領がかっての連合軍の対ナチス戦は正戦だったと言っているのと同じです。


 いろいろ意見は分かれますが、戦争自体ではなくても戦後を経験した私たちの年代は戦争は何にも増して、"して欲しくないもの"です。

 フランス、ポーランドなど右翼が勢力を持つようになった昨今、来年だけではなく来る年が全て戦争のない年となってくれように強く願う気持ちからのブログです。皆様、戦争のない良いお年をお迎えください!




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2015年12月22日

【From America】「海苔が人気」

1222_1アメリカのウインドゲイト緑です。

日本食が海外でブームになっていることは、様々なところで紹介されています。
アメリカにもその波は確実に訪れています。以前は和食の材料は日本食品店でしか買えなかったものです。アメリカのスーパーでみかけるのは、キッコーマン醤油と豆腐くらいでした。それが、今では日本食の材料が揃う売り場がスーパーの一角に設けられていることが珍しくなくなりました。

さらに、その和食ブームはコストコにも押し寄せています。日本でも人気のコストコ。これはアメリカから入ってきた倉庫のような大型スーパーです。日本にあるのに、コストコに一歩足を踏み入れるとそこはまるでアメリカに居るような錯覚に陥るほど、アメリカの商品と一袋1パッケージの量の大きさに圧倒されるほどですね。一方、アメリカのコストコには日本の商品もあります。その中には伊藤園の「おーい、お茶」のペットボトル。伊藤園の緑茶のテイーバッグ、ハウスのお豆腐。そしてついにはコストコのブランドであるKirklandが味付け海苔を販売し始めました。

味付け海苔は最近とても人気が高くなり、ポテトチップスを食べる代わりにぱりぱりと海苔をつまむ、という子供もいるくらいです。写真のコストコの焼き海苔には、食べ方のサンプルとして「サラダに乗せる」「白いご飯と一緒に食べる」「ヌードルのトッピング」と三つの食べ方が紹介されています。

世界中の人達が日本人の食生活を健康的だと認め始め、そのなぞを解き明かしたいと真似し始めたことが分かります。




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2015年12月15日

【From America】「昔の車でデートは…」

1215【From America】「昔の車でデートは…」
アメリカのウインドゲイト緑です。

アメリカでは車が一番の交通手段ですから、昔からデートをする時には男性が女性の家まで車で迎えに行くのが普通でした。女性の両親に挨拶をして、両親の許しを受けて出かけます。また最後にちゃんと家まで送るのもエチケットでした。きっと日本の皆さんもアメリカ映画でこのデートシーンは良くみかけることと思います。

アメリカで大人気の「Tonight Show」のホストだったJay Lenoさんが引退して、新しく始めた車関係の番組「Jay Leno's Garage」が現在放映されています。その中で紹介されていた1910年代のクラッシック・カーですが、とても面白いものが搭載されていることを指摘していました。

それはなんとデートに付き添う親の座るシートだったのです。いつの時代も娘に万が一のことがあっては大変、と心配する親の気持ちは同じです。その気持ちが反映されているのがこの珍しいシートです。運転するのは勿論 ボーイフレンドです。助手席に座るのは大事な我が娘。その間に小さなスツールのような丸い椅子があります。そこに親が座って運転席のボーイフレンドを監視するというのですから、自由を尊重するアメリカにしては珍しいことです。

いつの時代もどこの国でも、娘を心配する親の気持ちは変わらないものなのだと実感しました。

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2015年12月12日

ビュッケブルグ歳時記 122

テロの展開をめぐって 1 

 IS国に対する応酬として、多数の犠牲者を出したフランスに団結表示してドイツも6台の偵察機(トルナド)と1台の軍艦を出すことになりました。この他に1200名の兵隊の出動も決まりました。これは戦争に参加することを意味しています。03年の対イラク戦争には当時社会党が政権を持っていたドイツは参加を拒否しましたから、今回は最大の軍事出動となります。今回はこの事実に対する市民の反応をお伝えしたいと思います。

 国会決議では武力施行に対する賛否は445/146で、反対派はみどりの党と左翼党です。左翼党は原則的に軍隊出動に反対で、みどりの党は空撃だけを戦略とする与党案には賛成出来ないと主張しています。

 この「軍事戦略」ということから昨日の新聞記事を思い出しました。ベルリン大学政治学教授Sの意見です。教授は対IS戦は意味なしとしているのですが、そこへ至る迄の思考過程が、先回ブログに書いた若い人達の意見を肯定するものだとわかり興味を引かれますので大要を書いてみます。
「130人という犠牲者をおろそかに扱うわけではないが、テロ騒動を大袈裟に取り扱いすぎたのはよくなかった」「テロの目的は相手を脅すべくスペクタクルを行うことで、ISはアメリカでのテロには成功したが、今回のパリ・テロには我々はのるべきではなかった。せいぜい肩をすぼめて、無視するべきだった」
                                                
「仏首相は自国の貧困や失業者多などの社会問題の協議は避け、テロを戦争に繋げたが、これには自己欺瞞があるのではないか。テロリストは世界中に散っているし、シリアに居るテロリストを飛行機から攻撃するのは全くの無駄な行為と云える。それでもドイツが協力を拒否することはヨーロッパ同盟の破綻に繋がると考えると、戦争参加はほとんど強制に近い」「参加が避けられないとすれば、国家としては自国兵隊の生命保守を第一に考えるべきであろう」「IS国を承認することで平和がもたらされるかという問いへの答えは不明。そこからIS対策法は現在の段階では具体的な方法を考えられないのだが、強いて云えば ”時” が解決してくれると云えるかもしれない。どういうことかといえば、長い期間、例え何世紀かかっても我慢強く待つことである。それには今後も起るであろうテロ行為を沈着に受け止め、精神も肉体的にも傷つかない強靭な気質を養い、ISテロリストたちの頭がマトモになる迄待つことが、我々に残された対策法だと思われる」


 これがS教授の見解です。戦争参加決定後、このように考える市民が多いように思えます。また、現在のメデイアも影響を受けたのか扱い方が冷静になったように思えます。直後に起きたアメリカでのテロがイスラム教の妄信ということから、テロに対する対面方を考えさせられ、民意もこの教授が指摘する方向に向かっているのかもしれません。英国でのテロも同じことが云えます。

 アメリカはアフガニスタンを民主主義国にすると云って戦争から始めたのだと思いますが、イスラムという違うシステムの国、国民を数年で民主国にすることがそう簡単ではないことはわたしのような政治無知識者でも考えられることです。その改革には長い、長い月日が必要なのだと思います。


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