2009年09月30日

【From America】 「ラスベガスのもう一つの顔」

パリスアメリカのウインドゲイト緑です。
ラスベガスと聞けば砂漠の真ん中に人工的に作られたギャンブルの街を思い浮かべる人が殆どでしょう。また、カリフォルニアから近いこともあり、ラスベガスがカリフォルニア州にある、と思っている人も多いようですが、実はネバダ州に位置しています。

ネバダ州は殆どが砂漠地帯で特別な産業もなく、ラスベガスやリノの観光が唯一の地域産業であると思っていました。ところが最近になって、我が家のある住宅地の近くに採鉱施設を建設する話が持ち上がりました。住民が反対運動をするから署名をするようにという話をきっかけに、「シルバー・ステイト」と言うネバダ州のニックネームの意味を再確認することになりました。昔は金山ならぬ銀山があって、たくさん銀が採れたのでしょうか? 現在どんな物質が採れるのか良く分かりませんが、車で走っているとラスベガスの住宅街の真ん中に忽然と採鉱施設が登場することもあり、このニックネームの由来を証明しているようです。

さて、この住民反対運動の話が持ち上がって間もなく、ネバダ州はアメリカで唯一の「リチウムの産地」であることをTVで知りました。私たちの生活は電気に頼っている部分が非常に多いですね。ハイブリッド車がいずれは100%電気自動車になる日も近いでしょう。電池は様々な電気製品につかわれています。自動車(将来は電気自動車)、携帯電話、カメラ、ラップトップのコンピューターなど例を挙げればキリがないほどにたくさんの物がリストに上がりそうです。そしてその電池に必要なのがリチウム。現在リチウムを資源として保有する国は、1位チリ、2位オーストラリア、3位中国、だそうで、アメリカ国内ではネバダ州だけにリチウムが埋まっているとのことです。

我が家の近くの採鉱施設でリチウムが採れるのかどうかはわかりませんが、どうやらこの採鉱プランは「埃がでる」「環境が悪くなる」「音がうるさい」「トラックが往来する」などの住民の不満をよそに、実行に移されるようです。しかし、そんなに貴重な鉱物がラスベガス周辺にも埋まっているとなれば、その場所を移動することは出来ないのです。大切な資源、私たちの生活を便利にしてくれる天然資源。やはり採鉱する方向でプランを進めるのは仕方が無いのかな、と言う気分になりました。

ギャンブルのみの街だと思っていたら、ラスベガスにはこんな一面もあるのですね。ネオンがぎらぎらするカジノ街のイメージのラスベガスのもう一つの顔を見たような気がしました。

midori_windgate at 13:15│コメント(0)

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